CAA Reports001 2018-8-5

チャイルドアーツの理念

七澤清子

根源的なところへのはたらきかけ

『人を成り立たせているもの』それは生きとし生けるもの、
すべてに共通する「生命」です。

その命を繋いできた生命を育む場である「自然」
人を人たらしめているものである「言葉」

この2つが人間の根源的なものといえます。

動物行動学の研究者である小林朋道氏は著書『進化教育学入門』の中で、

人間は進化学的に、
自分の生存や繁殖的に有利に作用する活動に、喜びを感じるように『プログラム』されている

と語っています。

その喜びを感じるプログラムの根源にあるものとは、
「自然」と「言葉」ではないでしょうか?

自然と触れ合う機会が減り、
情報が氾濫し言葉の大切さを忘れがちな現代において、

未来を創る子どもたちに、
進化のプログラムの根源に働きかけることがとても大切であると考えます。

大きな安心感が、お子さんの創造力を開花させる

けれども、単純に「根源にあるもの」に
働きかければいいというわけではありません。

自然とは時に脅威となって我々に襲いかかり、言葉は人の心を傷つける武器にもなります。

人は生きていく上で、
「大きな安心感」、「揺るがない安心感」というものを必ず求めるものです。

この「安心」を求める傾向は子どもたちには顕著なものとなります。

ここは、生命の脅かされる心配がない

と心の余裕が生まれた時、
はじめて「意志力」というクリエイティブで自由度の高い、
創造的な思考の世界に入っていくことができるのです。

「場」を整えることが、教育の大事なポイント

子どもが持つ本来の才能を育てるための
「安心な場」を整えることは、とても大切なポイントです。

darum groupのスタッフは、毎朝、祝殿において
日本のため、世界のため、宇宙のため、公のために祈りをあげます。

それは「言葉」により、「自然」と一体となり、1日の始まりを祓い清め、活動の場を整えているとも言えます。

「場」は周波数をもつ波動でもあります。

CAAでは、日本古来の叡智と最新のテクノロジーによって、
より良い「場」を提供することで、子供たちの心の安定や情緒を育み、
子ども自身の「意志」にそってまっすぐ伸ばしていくことを支援します。

「知・情・意」のバランス

京都大学名誉教授であり、大脳生理学の権威である
久保田競(くぼた きそう)氏は
幼児教育を脳科学的に研究した多数の著書を執筆しています。

それらの著書の中で

『幼児教育の目標とは、知能が人よりも優れているといった人間性の
ごく一面に過ぎない分野の発達を指すものではなく、問題解決のできるこどもを育てること。

そして問題の解決には他者が含まれてくるため他者を考え、
他者を理解するために、コミュニケーションの基本である“豊かな言語能力”が必要となる』

と子どもの教育についての本質を示しています。

この本質をChild Arts Academyでは以下の「知・情・意」の3つの要素をバランスよく育てることで実現していきます。

「情」で感性、さまざまな心の豊かさを磨き、「知」で他人のことを思う、
そして、その2つの先にある「意」で「意志」が発動する。

また久保田氏は

『論理と直感が相混ざったところに、
個性的である、創造的な人間の望ましい姿がある』

と著書の中で語っています。

この「論理と直感の統合」とは、
左脳的なところ(論理)と右脳的なところ(直感)のちょうど合わさった真ん中の所に立ち現われる
「本来の人間の姿」であり、そこが神道でいうところの「神の働き」であると私たちは考えます。

人間本来の働きに、一番近づいてくる望ましい姿というのは、
白川神道では「遠津御祖神」(とおつみおやのかみ)と表現します。

その右脳と左脳が、
「しっかりと真ん中で統合されている」ということが
個性を活かし、創造的な人間を育てるのにとても大事なのです。

CAAでは、「知・情・意」をバランスよく育み、
論理(言葉)と直感(自然を感じる心)を磨く「創造の場」を
甲府の里山を再現したふとまにの里から、リアルとオンラインで提供していきます。

Child Arts Academy 校長
七澤清子