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お餅つき
&
お正月飾りの
ワークショップ
開催レポート

1、清子先生のお話

朗読した本は、

十二支のお節料理

お正月は、新年を祝いおせち料理をみんなで食べて、年神様から一年の力を授かろうとする行事です。

おせち料理を作るため年神様は十二の動物を選び、それぞれ順番に係を決めました。

これが十二支です。十二支たちは何の係に選ばれたのでしょうか?

清子先生が絵本を朗読してくれました。

以下、清子先生のお話の内容を一部、掲載します。

◆一番伝えたいのは、想念(そうねん)について。

想念とは辞書で調べると、「思いを巡らすこと」

心の中の思いみたいなものが想念っていうんだけれど、その想念っていうのが、

ひとつ間違うと心がざわざわしちゃう。いろんな事を考えてざわざわしているのが想念です。


◆大祓の中の一つのフレーズで、

「いわねこたちかやのかきはをもことやめしめて」

とあります。

この意味としては、岩とか樹とか根っこもそうだし、草とか葉っぱそういったものがすごくけたたましくうるさい、騒がしい状態のものをぴたりと「ことやめしめる。」

「ことやめしめる」というのは、鎮(しず)める。

耳が痛くなりきーんってなるくらい静かになること。

ぴたりと思いを止めるというのは、私たちが生活している中では難しいことです。


◆鎮魂が大成功したら耳がキーンって痛くなるくらいすっごく静かになるの。

みんなにこの後、鎮魂してもらいますけど、キーンと耳が痛くなるくらい静かにして、

今までいろんな音が聞こえてたんだなって、感じ取れるくらい今年最後の鎮魂なのでやってみたいと思います。


◆一年に一回だけ、シーンて静かになる時があります。

それがさっきお話したお正月の三日間。

大みそかになってお日さまが昇って次の日になったとき、日本中の人たちの想念がぴたって止まる唯一の日です。

その日がもうすぐくるのでお正月の迎え方として、朝起きたら年神様がきてくれて本当に静かになった一年に一回しか来ないその日を十分に感じ取ってほしいなと思います。

2、久子先生のお話

以下、お話の内容を一部、掲載します。

土地というものに息付いているのは人なんです。
縄文時代は縄文の人がいたから縄文時代、弥生時代は弥生の人がいたから弥生時代です。
私たちもふとまにの里の土地で歩く人がいて、今日すごく気持ちいいじゃない?
太陽もあって、そこに人がいるとその土地が喜ぶんです。ここにいる人が大事。
ここの空間がエネルギーに満ち満ちていると、この空間で人の心は自由になる、大きくなったり小さくなったり。
今回私たちは、41年間白川のお祭りをさせていただいたんですが、本当に祭祀、お祭りをすることが大事だということかわかったのですが、さらに今回はすごい大事なことがあってそれは器の教えです。

白川のおみちは器の教えです。
一つ一つ意味があって、拍手も二つが一つになって、拍手もきちんと自分の手と手を合わせてちょっとずらして打ちます。
火打ちがなければ自分で拍手だけで清まります。


〜お正月飾りについて〜
●お餅、串柿→
ふつうは大きなお餅と小さなお餅を重ねて飾りますが、白川では天地同大(てんちどうだい)といいまして同じ大きさの餅を飾ります。その前に柿があります。
山梨の場合は大きな柿、夫婦仲睦まじくといって10個飾ります。

子供たちを呼んで10人並んでもらいました。

ふうふ、なかがむっつ=夫婦仲睦まじく


●ゆずり葉、だいだい→
お餅の上にゆずり葉、だいだいを飾ります。
だいだいとゆずり葉で、「だいだいゆずる(代々譲る)」という意味があります。

●裏白(うらじろ)→
「心も白く清く」という意味があります。

●勝栗(かちぐり)→
武家の時代では、「勝つ」という意味があり、現在に伝承されています。

●かやの実→
音図を表します。

その他、お正月飾りの詳細な資料は下記をご覧ください。↓
https://s.neten.jp/yMM1a

お正月の三が日は、私たちも祭祀をします。
これは日本に伝わっているものとして伝えていきます。
これを知っているのと知らないのではあなたの人生が変わります。
是非、鎮まった31日を迎えて、静かな心でお正月を迎えるのが大事だと思います。
おうちでは祭祀のような飾りつけは難しいかもしれないけど、お餅を飾ってお正月の神様を迎えるとこの一年、来年の寅年の一年は素晴らしい年になるのではないかと思います。

3、斉藤宮司のお話

以下、内容を一部、掲載します。

神様にお供えするお野菜とか果物とかお供えものをみんなで作りましたね。

それを神様にお捧げしてそこでお祭りをし、その後に神様と一緒に食べる、それがお祭りの一つの基本の在り方ですというお話もさせていただいたと思います。


お供え物のおさらいですが、神様にお捧げするお供え物で、お祭りの後に料理を作るんだけど。その料理は、みんなのお母さん、お父さんが基本的に作ってくれて、その時に作って頂いたものを改めてご家族みんなが神様と一緒に食べることになりますよとお伝えしました。

その時に神様とみんなが一緒にご飯を食べるということは、ご先祖様と一緒に食べることでもあります。

その前に一緒にみんなで力を合わせて、お三方(さんぽう)といって、神様に捧げるその食べ物をご神前にお奉りさせていただいたんですね。


ご先祖様は、神様とも繋がっていて、きちんとご先祖様と一緒にご飯を食べることで神様と一緒に食事をさせていただくことにも繋がります。

その時にその料理を作ってくれるお父さんお母さん、そして一緒に召し上がるご兄弟が、一番身近なご先祖様であって、ご先祖様は亡くなられたかただけではなくて生きている方々もご先祖様なんです。

神様もご一緒にお迎えさせていただき、ご先祖様、お父さんお母さんと感謝してありがたくご飯をいただきます。

そのようなことをお祭りの中で確認し、お食事をします。

4、鎮魂/祓詞 (大祓なしバージョン)

今年最後の鎮魂と祓詞でした。
鎮魂の際に清子先生が耳がキーンというぐらい静かに鎮魂してみようと話していたからか、いつもより、静けさを感じました。

頭、心の中まで静かにみんな鎮魂していたように感じました。
斉藤宮司が三方を献饌し、神聖な空気感の中でのお祓いでした。
子どもたちが正座しじっとしている姿に成長を感じました。

5、お餅つき

みんなが安全に餅つきをできるよう、斉藤宮司が臼と杵の火打ちをしてからスタートです。

最初にスタッフや親御さんたちに協力してもらい、子どもたちは最後の仕上げでお餅をついてもらいました。

子どもたちは、終始お餅つきに興味津々で、臼の近くに行きたがる子が多く少々ヒヤヒヤしましたが、親子で餅つきを存分に楽しんでいました。

つきたてのお餅に触れる機会が滅多にないので、子どもたちにたくさん触れていただきました。
丸めたお餅をみんなで味付けしたのです。「気持ちいい」と言っている子もいました。

そして、お待ちかねの食べる時間では、みんなの笑みがこぼれていました。
自分たちでついて味付けしたお餅は、格別に美味しくてたくさんおかわりしていました。

6,お正月飾りを作ろう

今年も松田先生をお呼びして、

お正月飾りのワークショップを行いました。

白川の輪飾りの基本の形を作りました。

〜輪飾りについて〜

輪飾り、輪じめといいます。もっと小さいのもあります。

お正月に年神様を迎えるためのしめ縄なんですけれども、しめ縄と輪飾りというのは水や火を扱う場所に飾り、水や火の神様を迎えるためにあります。

ですが、今の住宅事情で玄関にしめ縄が飾れないところもありますが、輪飾りは飾っても良いそうです。

今日は12月4日なんですけれども、お正月飾りは12月の13日を過ぎてから飾るのがいいと言われております。

飾っちゃいけない日がありまして、12月29日と30日は、それより前になるべく飾るようにといういわれがあります。

29は二重苦(にじゅうく)というのもありそこを外します。

また、30日の場合は31日1日飾りになってしまうので、もっと前もって清められたところに年神様をお迎えするために飾るのがお正月飾りだそうです。

●早速、輪飾りをつくりましょう。

はかま取りをして藁をきれいにします。きれにした藁を10本ほど選びます。

選んだ藁を叩いて柔らかくします。叩くと藁がないやすくなります。

藁をなっていきます。最初に麻ひもで、3本、3本、4本で結んでいただきます。
最初は3本3本なんですが、3本3本を靴でもいいのでしっかり押さえて、まず3本3本をふたつにVに持ちます。

お祝い事、お正月飾りは、なうときに手を内側に、ふつう逆になっていくんですけれども、私が聞いたのは、福を呼び込むのに左がいいと言って、手を自分の方になっていくのがお正月のお飾りのない方だそうです、左ないと言います。

次の4本は、同じ方向にひねりながら、今よってある二本に絡めていきます。
二本置いたところに自然とうまくよりが同じ方向であれば入っていきます。

紙垂(しで)をつくります。
長方形の紙を半分に折ります。山折りの所と開いてる所がございますが、山折りを手前にして、真ん中辺りを2/3ぐらいまで切り込みを入れます。

今度は、開いている方を手前にして、真ん中の切り込みを基準にして、両側に一つ一つ2か所の切り込みを2/3ぐらいまで入れます。

山折りの方を自分の手前側にして、順番に階段状に手前に折っていきます。これで四つの垂れができます。逆向きもつくりましょう。
紙垂についての詳細なお話は、こちらのレポートも参照ください。↓
8月11日のCAAレポート

なった藁を輪っかにし、五本くらい稲穂がついてなるべくきれいなものを茎の部分をなるべく揃えて、ちょうど半分ぐらいなるように少し手でなじませながらやると綺麗に折れると思います。
これを麻ひもで縛ります。

輪っかへの通し方は、穂がついたものが輪っかの前に出るように通すのが白川の輪飾りです。

輪っかと穂つきのものをまとめます。形を決めてしっかりと水引などで縛ります。

長めの水引を用意すると、壁などに掛けることもできます。

輪飾りの飾り付けをしていきます。
うらじろ(裏白)と南天をつけ、十字にした麻ヒモで、みかんが落ちないように結びます。

南天は、縁起が良くて災い転じという意味があります。
みかんは、先祖代々、反映していくように。
今回、ゆずり葉は使用していませんが、ゆずり葉も葉っぱが若いのが出てから日が経つとポロッと落ちるそうで、世代交代というか、代々続くという意味があるそうです。

お正月飾りの詳細は、下記をご覧ください。↓
https://s.neten.jp/yMM1a

これで完成です!!鏡餅と一緒に飾りましょう。

輪飾りをふとまにの里で拾ったり摘み取った落ち葉や植物でアレンジしているお子さんもいらっしゃいました。