4月9日
ご家庭でも出来る
お供えもの作り
&
農業体験
開催レポート
1、清子先生と久子先生のご挨拶
清子先生からは、今日おこなうワークショップのポイントと、その際に学ぶ「三方(さんぽう)」は、神様にお供えする物なんだよというお話をいたしました。
久子先生からは、以下たくさんの心温まるお話をいたしました。
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●お花ってすごく色とりどりあってそれぞれがみんな、一輪一輪大切なお花で、お子様達も彩りを持った色んなお花があると思うんです。
私は赤いお花が好き、私は黄色が好きなど色んな彩りをもった一輪一輪の花がここに勢ぞろいしましたね。
私はこのようにお花がコラボレーションしてみんなが成り立っているんだなって思うんです。
●今、都会の生活、色んなビルの中で生活している人も大勢いらっしゃる中で、このふとまにの里で皆さんが四季折々の季節を感じ、風を感じ、そしてああ生きてるんだって思ったり、空の青さとか雲っていつも同じじゃなくて上にある雲がいつも動いているんだななど、今いるのはここだというか、「今ここに」っていうことは、皆さんが集ってここにいるっていう今、そこがすごく大切なことだと思うんですね。
●幸せって何かなっていうと自分も相手も幸せじゃないと幸せとは言えません。
私辛いのよ、でも人を幸せにしたいわって、出来ない。
自分の心が朗らかで自分の心が嬉しくてみんなすごく楽しいなって事を人が喜ぶ幸せを自分の喜びとする。
人が喜ぶことを喜びとする生き方、それがすごい大事だと思うんです。
それは何かっていうと自分がここに存在する私が楽しく嬉しく明るく前向きに生きて何かすごく素敵ねって言われる自分になってそしてそれをする。そしたら百匹目の猿じゃないんですが、イモ洗いした猿が向こうの方でもイモを洗っているというかね、そういう現象がいっぱい起きると思うんですよね。
2、斉藤祝殿宮司のお話
斉藤祝殿宮司からは、三方の意味をわかりやすくお話いたしました。
以下、内容の一部を掲載します。
◆ホワイトボードに貼っている写真の木で出来た器を「三方(さんぽう)」というんですね。その上に独特の変わった形のお皿とか白い入れ物が乗せてありますが、それを全部ひとまとめにして三方ともいいます。
◆三方は、神様にお供えする最も基本的なもの。
大事なものとされておりまして、それが昔から遠津御親神-とおつみおやのかみ-というご先祖様の働きで繋がって、その時代毎にバトンタッチされながら、そのまま続く形で受け継がれてきているものです。
そこにはご先祖様たちのお気持ちも絶えることなく、ずっと残っているものでもあるんですね。
心がずっとそのままあり続けて、未来にも皆さんが繋がっているものとして大切なもの。
その基本的なものが「三方」ということになります。
◆三方にお供えする物は、水。それからお米、塩、そしてお酒、この四つです。
水をいれる入れ物を「水玉(みずたま)」といいます。
お米とお塩をのせるお皿を、「皿(さら)」といいます。
(「かわらけ」っていう言い方もあります)
お酒をいれる入れ物を「瓶子(へいし)」といいます。
3、ご家庭で出来るお供え物を作ろう
まず、斉藤祝殿宮司が正式な三方の作り方から、火打ち作法までレクチャーをいたしました。
子どもたちも興味津々で見ていました。
〜三方の器の形に隠された秘密〜
「三方」というのは、「三宝」と書いたりもしますが、呼び方は何で「さんぽう」かというと、一つの伝わったお話では、3つの方角に穴が空いているため三方と言われたりしています。
また、反対側を見ると穴が閉じています。
これは、神様の出入り口とも言われていて扉となります。
人の立場と神様の立場というのがちゃんとありますよという意味で普段は閉じているけれど、ちょうどこの扉は人と神様との境目としてあります。
神様の方に、神様の出入り口(扉)を向けてお供えします。
お供え物を置くお皿のような部分の正面に3つ点がありますが、これも点のある側が出入口、人が出入りする時の扉といわれています。
こちらの扉を人の方に向けてお供えします。
つまり、ふたつ扉があるんですね。
そこできちんと神様と人との立場をわきまえるというのもこの形に表われています。
早速、みんなでご家庭できるお供え物を作りました!
今回は、お米とお塩に挑戦です。
子供も大人も真剣に丁寧に盛り付けていました。
〜ご家庭でお供え物を作る時のポイントは?〜
*お供え物を入れる器は、できるだけ専用の物をご用意ください。もし難しい際には、白い小皿とコップ(透明なグラスなど)でも構いません。
*神様にお供え物をする際に使用する器やコップ、スプーン、食器を拭くタオルなどは、お供え物専用にし、普段使用している物とは分けてご用意ください。
※こちらは、ご家庭でおこなう際の見本です。
ホームセンターでも販売している物になります。
写真の神具セット(器のみ)は1300円となります。器を乗せる台などは、長三方(下記、画像参照)ですと、2000円でした。
●お供え物を盛る前に入れる容器を洗う。
●お米は、洗米をお供えする。水によく浸して洗う。(水道水でOK)
●お塩は、天然のお塩をお供えする。(食卓塩はNG)
●お米とお塩をもる時は、スプーンなど使ってお山を作るよう形を整える。
●お供えする時は、正面から見て右にお塩、左にお米をおく。
●お酒は、日本酒を用意し2つのコップに8分目ぐらいまで入れる。
●お水は、浄水された水を用意し8分目ぐらいまでコップに入れる。
●一度お供えした物は、もう一度使用しない。
●朝にお供えして、次の日の朝にまた交換する。(厳密な決まりはありません)
●下げたお供え物は、料理やお掃除などに使用する。
●できる方は、自分自身に火打ちをしてからお供え物にも火打ちをする。
●神棚がない時は、人の往来が少ない落ち着いた清浄な場所に置いていただく。
〜献饌(けんせん)をしよう!〜
献饌(けんせん)とは、「神前にお供え物」をすることです。
子供たちと一緒に自分で盛り付けたお供え物を神様に献饌しました。
4、鎮魂、お祓い
2ヶ月ぶりにみんなで揃って、鎮魂、お祓いをしました。
みんな普段から鎮魂、お祓いをしてくれているのかなと思うほど、自然におこなっていました。
〜撤饌(てっせん)をしよう!〜
撤饌(てっせん)とは、献饌したお供え物を下げることです。
子供たちもお作法をちゃんとしていて、見ていてとても微笑ましく、同時に子供たちの成長に驚きました。
5、ふとまにの里の炊き出し
今回のメニューは、
●ふとまにの里産イセヒカリの羽釜で炊いたご飯
●野菜たっぷりのほうとう
●塩サバのホイル焼き
●きゅうりとプチトマトの塩昆布和え
●白菜のお新香
●スイカ
でした!
やっぱり青空の下、みんなで食べるご飯は美味しいですね♪
6、ふとまにの里の畑に種蒔きしたよ
親御さんと子供たちと炎天下の中ではありましたが、みんなで協力し合ってふとまにの里の畑に種蒔きをしました。
今回植えた種は、
大根・カボチャ・マリーゴールド・ひまわり
です。
種を蒔いた後には、鳥に食べられることを防ぐために、大根の畑に不織布(ふしょくふ)、カボチャの畑に藁を敷きました。
マリーゴールドやひまわりなどお花には、野菜を守る役割もあるそうで、害虫をおびき寄せたり、とおざけてくれたり、良い環境にして元気をくれる働きがあります。
ですので、野菜の周りにお花の種を植えました。
土に触れることを楽しんでいる子や、この種から野菜や花が育つんだと興味を持っている子など、子供たちにとっても貴重な体験になったようです。